Watana Bear's Life Makeovers

空の写真 と 脳内排出 ときどき しあわせ練習帖

狡兎三窟を心がけて生きていこう

昨晩夢見が悪かったせいか、何度か目が覚めてスマホで眠気が出るまで時間を潰した。

朝方はもはやもう眠気というより疲労感に近かった。SNSも一通り巡回し、YouTubeも若干飽きてきていた時、ふとコミック系のアプリの広告が気になって手が止まる。

夫婦間の永遠の課題である、家事・育児をしない夫と独り立ちできない固めに離婚ができない妻の話である。ありがちなテーマといえばそれまでで、うんざりするほど自分も体験してきたのだからと普段はスルーするものの、今回手が止まった理由は「夫目線」のストーリーであり、なおかつ「6年間妻から無視されている夫」の話だったからだ。

2話だけ無料配信で読んでみた。無視され始めた後の夫目線の話。無視するまでに至った妻の背景は大体想像できるものの、共感はできない。夫がなぜ無視されているかに悩み、妻と仲直りしようと四苦八苦する様も滑稽だが笑えない。あらゆる手段を試したところで無視は終わらず、喧嘩もしない夫婦は終わりという会社の人の言葉を鵜呑みして、和解を目的とした話し合いを持ちかけるも、感情をぶつける結果となる。子供が泣きながら仲裁に入る。下の子供が怖がって泣く始末。その夜、一人布団の中で過去を振り返る夫のところに下の子供が一緒に寝ようと布団に潜り込みにくる。夫は、自分さえ我慢すればこの幸せが続くと心に決めたところで終わる。

続きが気になる。というよりも、結末が気になる。この夫婦は離婚するのかどうか、いや、この夫がどうなるのか。ネタバレレビューを読み漁り、大体の結末が見えた。

ハッピーエンドのようだ。しかも、離婚を切り出した夫に対し「私はまだ好きだけど」と返した妻。奇想天外。どういうこと?となるじゃない。うっかり330円課金してラストから見れる分だけ見ていった。

途中、同じ出来事を妻目線で繰り返したり、妻が無視をし始める(糸が切れた瞬間)経緯を回想する話があり、衝撃的なラストと、実はハッピーエンドではないという1コマが描かれており、うわー続編もとむ!っつか、この話ドラマ化してほしい!などと思い夜明けを迎えた。

読み終わった感想と、今現在自由気ままに生きている身からでた結論はこうである。

「他人に期待をしてはいけません」「夫婦や子供(家族)も他人です」「人に家事を頼むときは依頼の仕方や引き継ぎをちゃんとしましょう(仕事と同じです)」

ってところでしょうかね。人はなぜ結婚をするのかと考えながら起床し、それはきっと「人はなぜ会社に雇用されるのか」という答えと似ているような気がしたわけで。

会社に期待をしてはいけませんし、理不尽な就労は我慢するべきではないという風潮が当たり前になりつつある今、夫婦や家族の在り方も変わりつつあるのだなと少し安心して正月休み最後を迎えることとなった。

そしてふと、形だけの夫婦に何の意味があるのだろうと虚しさに近い隙間風がふっと心を通り抜けつつも、結婚に向かなかった男と女がたまたま結婚しただけのことだと自分なりの結論を出してお茶を濁した。

正解のない物事について、答えを追求するだけ時間の無駄である。自分の本音さえわからない女が、他人の本音なんて求めたところで、そんなん誰もわからないのだから。

ただ今回この漫画を読んでわかったことがひとつだけある。本当の意味でのハッピーエンドが、この主人公の妻が仲直りした後も「自立するために細々と貯金をしている」というところにあるということである。

自分が求めていることを知ることができたということは、幸せなことである。

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